ゆうゆうレポート

西中原中学校夜間学級に伺いました。(12月4日)

2013年12月10日

夜間学級は、全国で35校。神奈川県内には、横浜市内に5校、川崎市内には唯一西中原中学校しかありません。ところが、先日横浜市教育委員会は来年4月から5校を1校(蒔田)に統合する方針を決定しました。関係者からは「残してほしい」という声があります。生徒数が全体で15名と少ないというのが要因でしょうが、東京は450人、大阪では1100人在籍しています。ニーズはあるのにどれだけ周知してきたのか疑問です。川崎市はどうなるのか?また、取り組みをみて励まさなければということから、改めて、夜間学級の役割と存在意義、今日的課題など把握するため議員団7名で訪れました。合わせて新校舎や適応指導教室「ゆうゆう広場なかはら」の施設なども見学させてもらい取組についてお話しを聞きました。
 

私は、西中原中学校の視察はこれで3度目です。しかし、新しく校舎が改築されてからは初めての訪問でした。校舎内は廊下も広く、生徒がいない時間帯というのもあったかもしれませんがとても広くゆったりとしていました。

夜間学級の担当の先生は、説明の冒頭「これを見ていただければ夜間学級のことがわかります」と。1日にTV放映された噂のチャンネルに西中原中学校夜間学級を卒業して、現在定時制高校に入学した83才の上中別府チエさんが出演したビデオを見せてもらいました。廃部寸前だった野球部に入部したチエさん。チエさんの入部によって部員が増え、そして孫に当たるような同級生たちとともに県大会準優勝まですすんだ野球部!ほんとに感動的でした。
チエさんは「国民学校初等科6年、高等科2年」の計8年間しか学校に行っていません。しかし、今からでも中学校に行って学ぶことができるのならば挑戦して、正式に「中学校卒業」と資格を手にしたいと思っていたそうです。お金もかからず自宅から通うことができる、夜間学級があること知って目の前がすーっと明るくなったとのことです。(著書 「 83歳の女子高生球児」より)
夜間学級に出会い、高校にも入学することができ、青春を謳歌しているかのようなチエさんの生き方は多くの人たちに感動を与えていると思います。年齢ではなく、どんな人でも可能性を持っていることを教えてくれます。夜間学級の役割は大きいものです。

西中原中学の 夜間学級は、現在23名が在籍しています。教員体制は5人の専任教員で、その内日本語指導をする教員が2名います。
クラスにもお邪魔させてもらいました。77才のAさんが年長者で、あとは中国・フィリピン・ブラジル・台湾など外国籍をもつ国際色豊かな生徒たちです。Aさんは、高津にお住まいで市の広報で夜間学級のこと知って入学されたと、直接お話しもさせてもらいました。また、中国籍のBさんは文化祭で演奏したというピアノをものおじすることなく弾いてみせてくれました。他の生徒さんたちも先生の話しをよく聞いて、とても落ち着いた雰囲気でした。

この日は音楽室でイブニングコンサートが企画されていて、私たちも鑑賞させてもらい、また、新城高校に進学したという卒業生も聞きに来ていました。演奏者は、夜間学級を担当する音楽の先生とプロの演奏家(大学時代の後輩・先輩だそうです)による弦楽4重奏。生徒さんたちにとっても生の演奏をこんなに身近に聞く機会は中々ありません。素敵な演奏を鑑賞しとてもいい経験だったのではないでしょうか。とてもあたたかい雰囲気でした。

夜間学級の存在は、西中原中学の普通学級に通う中学生にとっても大きな意味を持っていると思います。高齢者や外国籍をもつ人、様々な理由で中学校を卒業できなかった人たちがいるということを知り、共に同じ学ぶ仲間であるということを理解していくことは、とても大事な事ですね。(以前伺った時、交流の場もあると聞きました)

学校では、最近校舎に夜間学級の横断幕掲げ、電車から見えるようにしたとのことです。
中学校に通いきれなかったという人が再び学ぶことができる場として多くの人たちに夜間学級を知ってもらいたいと思います。

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