6月議会一般質問(3)園庭のある認可保育所の整備の促進について(6月26日)
園庭のある認可保育所の整備の促進について、伺います。
4月1日の川崎市の保育所利用申請数は過去最大の2万9890人。そのうち希望する保育所に入れなかった保留児童は2891人となりました。
来年4月の認可保育所利用を希望する方については、さらに増加が見込まれるとしています。保育所等の整備は、当初予算分と繰越明許費分を合わせると1746人分を予定しているほか、多様な手法による受け入れ枠を拡充するとしています。
中原区内では、この4月の認可保育所の利用申請者数6117人で、市全体の2割をしめます。そのうち保留者数は880人で市全体の3割。今年度も7行政区で一番多い数でした。この880人がなんらかの市の保育施策で対応がなされたということになりますが、中原区の場合、そのうち特定の保育所等を希望する人は、219人で市全体の約3割です。国の定義の変更があった産休・育休中の人は142人で育休全体のうち4割をこえました。この人数だけでも合わせて361人ですから、実態は深刻です。
そこで認可保育所の整備について伺います。
大型マンション建設が相次ぎ、待機児童問題が深刻化している武蔵小杉駅近くに8月、既存のコインパーキングの上部に『空中保育園』を整備するという新聞記事がありました。このような保育所が他にもあるのでしょうか。駅周辺を中心に空中保育園といわれる保育所が整備される手法について、市としてどのように考えるのか、車などの出入りが頻繁にあり、安全対策に不安はないのか、こども未来局長に見解を伺います。
こども未来局長 答弁①
武蔵小杉駅周辺の認可保育所についての御質問でございますが、
これまで、コインパーキングの直上階に認可保育所を整備した事例はございませんが、大型商業施設や駅ビルなど、様々な建築物の上層階を活用して認可保育所を整備した事例は多数ございます。
武蔵小杉駅周辺につきましては、市内でも最も保育需要が高い地域であるとともに、保育所に適した用地や物件の確保が最も困難な状況にございますことから、今後につきましても、多様な整備手法を活用して定員枠の確保に努めてまいります。
また、当該保育所は、1階の駐車場と上階の保育所とは利用動線を区分けして設計しておりますが、設置運営法人に対しましては、利用者の安全確保に十分留意するよう要請してまいります。
大庭 質問②
安全確保に十分留意するとのことですが、事故のおきないように子どもたちを散歩に連れていく保育士さんの神経の使いようは、大変な苦労があるのではないでしょうか。
この保育園については、500メートル以内に公園はなく、市ノ坪神社が園庭がわりとなります。交通量の多い409号線を渡らなければなりません。よく整備を終えて、利用せるようになって、安全対策の問題が指摘されます。駅周辺で条件があるからと、整備をすすめていくという手法については、検討が必要であることを指摘しておきます。
そこで、園庭のある保育所を整備すすめることについてです。
3月議会で、市有地を活用して保育園を整備することについて、宮内市営住宅7号棟の跡地、旧中原消防所跡地の一部の土地の2か所について、場所を具体的に示し、提案してきました。庁内の関係部局や、土地活用について検討するとの答弁でした。まちづくり局長に検討状況を伺います。
また、宮内3丁目の境となる等々力水処理センター北側に建設緑政局所管の市有地があります。この市有地の現在の活用・立地状況などについて、建設緑政局長に伺います。
まちづくり局長 答弁②
市有地の跡地利用についての御質問でございますが、
はじめに、宮内市営住宅7号棟につきましては、解体工事が平成29年3月で完了したところでございますが、跡地利用につきましては、土地利用に係る法的な課題への対応方策等を精査し、庁内の関係部局と連携して検討してまいります。
次に、旧中原消防署跡地の一部につきましては、 JR 武蔵小杉新駅用地の代替地として払い下げたものでございますが、平成29年3月に市の買戻しが完了したところでございます。現在、隣接する総合自治会館の跡地利用のあり方について検討を進めておりますので、この中で、当該地を含めた検討も行ってまいりたいと考えております。
建設緑政局長 答弁②
等々力緑地の用地についての御質問でございますが、
当該土地につきましては、等々力緑地の事業用地として、昭和45年に本市が取得したものでございます。
この土地は、等々力水処理センターに隣接し、同センターの整備完了後、公園としての整備を行う予定としております。現在、土地の一部、約500平方メートルにつきまして、平成17年から地域の方々が草花を植栽するなど、緑に親しむ場として活用いただいているところでございます。
大庭 意見・要望
宮内市営住宅と旧中原消防署跡地の一部を利用しての保育所整備は、引き続き検討ということです。また、新しく保育所整備としてどうかと、現状を伺った等々力水処理センターの隣接した地域ですが、公園としての整備を行うということです。しかし、それまでの暫定的な活用手法も検討し、市として川崎で育つすべての子どもたちが思いっきり身体を使って遊ぶことができる園庭のある保育所づくりに、こだわって整備を進めていただきたいと思います。今回も、質問をするにあたって、全庁あげて土地探しをしているのかなぁと感じるところもありました。園庭のある保育所の整備促進をしていくことを求めておきます。