議会活動報告

委員視察 中小企業に心寄せる 堺市ものづくり「魅せる化」支援事業 (10月22日)

2018年10月29日

堺市ものづくり「魅せる化」支援事業補助金は、モノづくりの魅力を発信(魅せる化)し、堺市及び市内ものづくり企業のイメージの向上や、集客により地域経済を活性化するため、市内ものづくり企業に対し、見学者を受け入れるための事業者の整備にかかる経費の一部を補助する事業について、お話しを聞きました。

担当者から説明は、堺市のものづくりを対する情熱が伝わる内容で、有意義なものでした。確かに、刃物など伝統産業を継承させていくという試みからの事業スタートではありますが、実態として、この事業は市内製造業においても待たれていた事業であることがわかりました。中小企業に支援策として、川崎市においても反映させていきたい事業です。

私たちは、市内建設業の仕事おこしになる住宅リフォーム助成制度を創設するなど、中小企業への支援予算を抜本的に増やすよう求めていますが、この事業は、形をかえた、住宅リフォーム助成制度であるのではないかと、説明を聞きながらとても参考になりました。

また、川崎市の町工場が集積する北見方工場協会が、「何を作っているのか。市民に知ってもらおう」とオープンファクトリ―の名で、工場見学などイベントを行いましたが、関係者の話しでは、「こうしたイベントは、実施して良IMG_6291かったと思うが、準備のための負担が大きく、イベントそのものを続けていけるかどうがわからない」と、本来の目的である、事業の継承のために市民と共に維持発展させていくことにどうつながるのかと模索している印象がありました。それに対して、川崎市からの具体的な支援はなく、手弁当であったと聞いています。

川崎市の中小企業とりわけ小規模事業者が今、事業を継続していくうえでどんな支援が求められているのか、実態にあった補助制度の検討が必要であり、私たちも様々な提案をしていきたいと思います。

 

【事業の概要について】

① 補助対象者は、中小企業者または、中小企業者が構成員の過半数を占める法人。

② 補助対象事業は、補助対象者が本市内で以下の事業を行うための整備にかかる費用で、補助対象経費が60万円以上の事業。ただし、同一の事業内容で他の公的機関から補助金等の資金助成を受けた場合は、補助対象から除外します。

●製造工程の公開にかかる整備及び、見学者の受け入れに必要な整備を行う事業

●見学者が製造工程に体験ができるための事業

●見学者に資料や展示品(販売を主目的とする商品を除く)を公開するための

事業。

③ 補助率等

●補助率 補助対象経費の2分の1以内

●上限額 300万円 *平成30年度予算(600万円)の範囲内での交付となるため、上限額での交付とならない場合があります。

④補助対象経費

●展示資料費・・展示資料の購入、作成(改修を含む)、据付け及び輸送に要する費用

●設備什器費・・設備什器及びこれおらに付帯する設備什器の購入、製造(改造を含む)、据付け及び輸送に要する費用

●工事費・・・・工事に要する費用

⑤見学者に対する受け入れ

●補助対象者は補助事業完了後、6か月以内に見学の受け入れを行う。

●見学の受付を開始するときは、自社ホームページやチラシ等で広く周知をする。

●本市ホームページ等で見学の受け入れについて情報発信をすることがある。

【質疑内容】

① 補助金を導入した経過について。

「ものの始まりなんでも堺」といわれ、人や物が行きかう都市として栄えました。「堺市の伝統と産業品は生活にねざした道具が多く、特に600年の伝統が今の受け継がれる堺の刃物は全国的に有名です。その他、色鮮やかな染色技法の注染や、線香など質の高い製品が作られています。こうした伝統産業を維持持発展させるために、人材不足や後継者づくりなど事業継承する事業者への支援策として、また、多くの市民に伝統産業であるものづくりの行程を「魅える化」=「見える化」させてオープンにすることで、市民への理解を深めることが、伝統産業の継承につながると考えたところから、この事業が立ち上げたとのことです。

件数は多くはないものの、製造業にも広がっているとのことです。

補助金の事業をたちあげるうえで、特段市議会から意見があがるという経過はなく、創設された。

②これまでの実績と平成30年度(2019年度)の事業見込みについて。

事業開始は平成27年度でした2件、平成28年度3件、平成29年度4件、計8カ所。平成30年現在4件。予算は1000万円。平成29年度までは実績500万円。7割~8割が伝統産業の事業者が利用である。

中小企業予算は約6億円強で、そのうち伝統産業以外の支援事業は、約7300万円。

④ 事業者または、見学者の反応や評価、課題について

伝統産業の事業者からは、どの様にして伝統産業品が作られているのか、市民からはあまり理解がされていない。長年、培った技を見てもらいたいが、作業中に来てもらっても、対応できず、仕事の手を止めることになる。作業工程が窓越しからでも見えるようになって、ふらっと立ち寄って人が多くなった。工房を見てもらうというのがメリットであり、その後、品物を購入して帰っていくお客さんもいる。特に外国人が多いとのことでした。

また、製造業の事業者は、見学コースを作ったことで、学校や取引先が事前に申し込みをしてくるようになったということです。製造業は、伝統産業品に比べて、地元や近隣の方々もわからず、「工場から廃液などが出ているのでないか」など、不信を抱かれることがある。身近な市民に理解と信頼を得るうえで、役立っている。

事例

(株)和泉利器製作所(刃物製造業)・・会社に古い包丁を展示。刃物の歴史関連の資料な

ど、見学にバスに乗り付けてくる。

八内刃物製作所(刃物製造業)・・・刃物研ぎの実演・体験や販売も行っている。外国人

の見学者。

(株)北山染工場(染色業)・・・染色道場をつくり、ここで基礎的な勉強し実践もする。

市産業振興センターが支援している。販売は梅田の産業会館。

(株)小泉製作所(製造業)・・・パイプ曲げ。溶接の実演、見学

(株)植田アルマイト工業(アルミニウム表面処理)・・・工場見学及びアルマイト加工(アルミニウム表面処理)について学ぶ点字ブース見学。工場建て替えのタイミングで補助金が利用できてありがたかったとの事業者の声。