議会活動報告

新型コロナ「第3波」から医療・暮らし・事業を守る緊急要望書(第9次)を市長に提出しました(2021年1月25日)

2021年2月1日

伊藤副市長に要望書を手渡す宗田団長、勝又副団長、大庭副団長
伊藤副市長に要望書を手渡す、日本共産党市議団のむねた団長とかつまた副団長、おおば副団長:2021年1月25日

 日本共産党市議団は1月25日、「新型コロナ『第3波』から医療・暮らし・事業を守る緊急要望書」(第9次)を市長に提出しました。宗田裕之団長と勝又光江、大庭裕子副団長が伊藤弘副市長に要望書を手渡して懇談しました。

 宗田団長は「市内の感染者数が高止まりの状況の中、受け入れ病院の病床は重症、中等症の病床がほぼ満床。救急搬送についても数時間搬送先が見つからず、市外の病院にやっと入院できるか、多くの方が受け入れ先がなく自宅待機を余儀なくされており、まさに医療崩壊の状況と言える。緊急に病床を増やすこと、医師、看護師を確保する医療支援・財政支援を」と求めました。また、感染者を減らすために必要なこととして、感染源である無症状感染者を把握・保護するPCR検査の拡充、陽性者保護のための宿泊療養施設を確保するため、川崎市内の宿泊施設やホテルなどの借り上げも求めました。暮らし・経済支援については、飲食店中心の一律1日6万円の協力金では対象も狭く、支給は2/8以降で不十分とし、市が保障を立て替えることも含め、市独自の協力金を上乗せした制度を創設することなどを求めました。その他、保護者が保育所等を自主的に休園した場合の保育料返還、市立学校での児童生徒、教職員に感染者が出た場合の対応についても要望しました。

 その上で、これらの要望に応える補正予算を早急に組み実施するよう求めました。

 また、福田市長は毎日記者会見を開くなど、新型コロナ関連情報や医療機関の現状を伝え、対策や支援制度を周知するよう要望しました。

 伊藤副市長は「次々と要望書が出されていることについて、重く受け止めている。補正予算については何らかの形で提案したい」と答えました。

※要望書は以下の通りです。

川崎市長 福田紀彦様

新型コロナ「第3波」から医療・暮らし・事業を守る緊急要望書(第9次)

2021年1月25日

日本共産党川崎市議会議員団団長 宗田裕之

 川崎市の新型コロナ感染者数は1月9日に226人を記録するなど第1波、第2波の10倍近い感染者が出ており現在も高止まりの状況です。1月17日時点でのコロナ患者を受け入れている即応病床の使用率は重症96%で、残りわずか1床、中等症も98%で、残り14床となるなど病床はほぼ満床の状態です。救急搬送についても数時間搬送先が見つからず、市外の病院にやっと受け入れられるか、多くの方の受け入れ先がなく自宅待機を余儀なくされている状況で、まさに医療崩壊の状況です。緊急に病床を増やし、医師、看護師を確保する医療支援、財政支援が必要です。感染者を減らすためには感染源である無症状感染者を把握・保護することも必要です。

 外出自粛、休業・時短要請により、多くの事業者が経営の危機に陥っています。休業・時短要請と一体で十分な補償が必要です。連日感染者が出ている学校や保育園等への対策も急務です。これら多くの課題は、国や県待ちにしていては、間に合いません。よって、以下の事項を申し入れるものです。

医療・検査について

1. 逼迫と崩壊状態となっている医療機関への減収補填を行い、受け入れ病床、医療従事者を確保すること。

① 市内の医療機関に対して協力を求めてコロナ病床を増やすことは必須です。一般の医療機関にはコロナ病室の空気が外に漏れない陰圧室が備わっていないところも多くあり、感染区域と非感染区域を分けるゾーニングのための施設改修費用が必要です。また、看護師などの人員確保のためには、医療経験者を大規模に公募すること、スタッフに対する慰労金・特別手当の支給や研修が必要です。そのための財政支援を早急にすること。

② 急性期の治療後、引き続き入院が必要な患者を受け入れる病床の確保や感染性がなくなった患者を受け入れる後方支援病院を確保することにより、急性期病院の病床が空き、新たな患者の受入れにつながります。そのためにも地域内の医療機関の連携強化、役割分担の促進をすること。

③ 医療機関には、コロナ患者を診ている所も診ていない所もあり、その両方が地域医療を支えています。その全体に対する減収補填をすること。

2. PCR検査を抜本的に拡充し、無症状感染者を把握・保護することによって新規感染者を減らすこと。

① 川崎市には、無症状感染者を検査で把握・保護する積極的なPCR検査の戦略方針がないことが大きな問題です。特に、医療機関・高齢者施設への一斉・定期的な社会的検査を実施すること。集団の中で一人感染者が出た場合は、その集団全員の社会的検査を行うこと。感染者が集中している地域(エピセンター)では、複数の検体を同時検査する「プール方式」も活用して大規模検査を実施すること。

② 介護施設など高齢者施設でのPCR検査は、施設長が判断すれば行政検査として実施できることを、市内事業者に周知すること。その費用は全額、国と市が負担すること。

3. 陽性者の保護のために宿泊療養施設の借り上げ、スタッフの確保、容態管理を

検査後の陽性者の保護についても、陽性判定を受けながら入院先も宿泊療養施設も見つからず、容態が急変して死亡する方も出ています。川崎市は宿泊施設も市内に確保していません。「自宅療養」による家庭内感染を止めるためにも、国際交流センターなど宿泊可能な市の施設や市内のホテルなど宿泊療養施設を大規模に借り上げ、潜在的な看護師の募集も含めスタッフを確保し、容態管理に万全を期し、陽性者を保護する万全の体制を取ること。

4. 保健所への支援の抜本的な強化を図ること。

学校や施設で感染者が出ても、濃厚接触者かどうかの判定やPCR検査まで数日かかっているのが現状です。この間の家庭内感染、クラスターを防ぐためにも保健所への体制強化は急務です。

暮らし・経済支援について

1.自粛と一体に十分な補償を行い雇用と営業を守る大規模な支援を行うこと。

① 飲食店中心に国・県の一律1日6万円の協力金では、不十分であり対象が狭いうえ、支給は2月8日以降となっています。これでは経営が切迫している現状にはあいません。市が立て替えることも含めて、独自に中小企業や個人事業主に対して、一律ではなく、事業規模に即した補償をおこなうこと。納入業者や生産者、流通、タクシー業者など、直接・間接に影響を被るすべての事業に対する補償を行うこと。

② 藤沢市では、県の協力金に上乗せして最大50万円の協力金、最大100万円の融資制度を実施します。川崎市も独自に国や県の協力金に上乗せした制度を創設すること。

2.市は生活困窮者を把握し支援にまでつなげること。

座間市は、フードバンク事業や、アウトリーチ事業を手掛けるNPO法人と連携して、生活困窮者を把握し支援にまでつなげる事業を実施しています。同様の事業を行うこと。

3.各種支援制度を周知し、各区役所にコロナ関連のワンストップ相談窓口をつくること。

① 少なくない個人事業主の方が、持続化給付金や家賃支援給付金について知らされていないこと、多くの非正規労働者の方が、休業支援金や住居確保給付金について知らされていないことなどの課題があります。各種支援制度を周知するためにも市政だよりを毎月、全戸配布すること。

② 区役所に相談に行っても支援制度について紹介されない事例が多く出ています。区役所に各種ワンストップで親身に相談に乗ってくれる窓口を設置すること。

子どもへの支援について

1.感染防止のために、保護者が自主的に保育所等を休園した場合、利用者負担分の保育料を返還すること。

① 国は、新型コロナウイルス感染症により保育所等が臨時休園等した場合、自治体の判断により保育料を返還できるとしています。感染防止等のために保護者が自主的に登園回避をした場合においても、前回と同様に保育料を返還すること。その際、市がその減収分を補てんすること。

② 自主学童保育所においても、感染防止により自主的利用を回避した場合、前回の緊急事態宣言下において、国の補助金1日500円を返還しました。今回も同様に国に求めるとともに、市独自で保育料を返還すること。

2.市立学校の児童生徒・教職員に感染者が出た場合の対応について12月24日に教育長に要望した内容をふまえ、改めて保健所はじめ市長部局が教育委員会事務局と連携して対応すること。

① 新型コロナの感染が確認された学校では、プライバシーに配慮しつつ、保護者に対し出来るだけ速やかに、確認された感染状況、検査対象、検査数、検査結果等について知らせること。

② 感染者が確認された場合、濃厚接触者にかかわらず、教職員やクラスメートをはじめ、同学年の児童・生徒、部活動の部員など広範囲の検査を行うこと。

③ くり返し感染者が出ている学校施設では、無症状の感染が広がっていることを想定し、全校の児童・生徒・教職員を対象とした検査を保健所が教育委員会と連携して行うこと。

④ 感染者が確認された場合、校内の消毒は教職員まかせにせず、業者や専任のスタッフを配置するなどして作業に当たること。

⑤ 消毒に必要な資器材を教育委員会の責任で確保し各学校に配置すること。

以上の項目について、早急に補正予算を組み実施すること。

市長は毎日記者会見を開くなど、新型コロナ関連情報や医療機関の現状を伝え、対策や支援制度を周知すること。