議会活動報告

2022年川崎市議会第2回定例会(3月議会)詳報・その4

2022年3月15日

川崎市議会 第2回定例会(3月議会)/3月9日の予算審査特別委員会で、おおば裕子議員が行った〈学校プールの効率的な運用・整備の推進の在り方について〉の質問は、次の通りです。

学校プールの効率的な運用・整備の推進の在り方について 伺います。

質問①
 この方針は、学校のプールの新設・更新等のニーズがある場合は、「市民プールの活用」「民間プールの活用」「隣接校のプール」の活用を検討し、活用できるプール等がない場合のみ学校内にプールを整備するというものです。
そもそもこの考え方は、本市の「戦略的資産マネジメント」素案に位置づけられ、課題は「学校施設の保有最適化・有効活用の検討・推進」の方針が元になっています。学校プールの新設・更新が「多大な経費による財政負担の増大が懸念」あるとしていますが、学校現場や地域の意見等を聞くことなく充分な議論もないまま行革の対象にすることは問題ではないでしょうか。
本市のプールの現状は、学校にプールが無いのは中学校6校そのうち隣接する学校プールの借用しているのが4校で指導内容は座学です。学校にプールがありますが、多摩区スポーツセンターを活用しているのが2校、民間プールを借用しているのが小学校1校です。現在も水泳指導に格差が生じています。本市が方針とすべきことは、老朽化し耐用年数が超過したプール94施設を計画的に整備し、すべての児童生徒に対して、安心して水泳指導ができる教育環境をつくることこそ必要ではないですか。伺います。

答弁①
学校プールについての御質問でございますが、
昨年8月の文教委員会においてお示ししたとおり、水泳授業の質の向上や、教職員の負担軽減、着実な授業時間の確保、増大する財政負担の軽減といった学校プール を取り巻く諸課題に対応するため、水泳授業における民間プール等の活用を推進して参りたいと考えております。

質問②
 方針どおり、水泳授業における民間プール等の活用を推進していくとする答弁です。
 本旨は、教育的な観点から水泳指導をどうとらえているのでしょうか。
学校プールの効率的な運用・整備の推進の方針による、現状と課題の第1に「水泳の質の向上」で、その内容は、「水泳の苦手な者も含めた児童生徒の泳力向上には、専門的かつ効率的な水泳指導が必要となる」としています。本市には、水泳指導の指針はないため、学習指導要領が直接の指針となります。
しかし学習指導要領には、「専門的かつ効果的な水泳指導が必要とする」文言は見受けられません。どこの指針に該当しますか。伺います。

答弁②
水泳の指導についての御質問でございますが、
文部科学省が定める小学校、中学校の学習指導要領で は、水泳の指導において、学年ごとに育成すべき資質・ 能力が示されております。 水泳の技能につきましては、例えば小学校高学年では、クロールや平泳ぎで手や足の動きに呼吸を合わせて続けて長く泳ぐことや、背浮きや浮き沈みをしながら続けて 長く浮くことなどが示されております。 こうした児童生徒の技能育成を、発達段階を考慮しながら行う上で、専門的かつ効果的な水泳指導は有用であるものと考えております。

質問③
答弁では、専門的かつ効果的という文言はなく、有用と考えるということとしてあてはまえたということではないでしょうか。
体育科教育学の制野俊弘准教授は、「泳ぐことは学校で身につけるべき基礎学力の一つ。「今、教育現場で水泳を軽視の傾向が強まっている。このままでは水泳授業に終止符が打たれる恐れがあり、義務教育としての責任放棄」との専門家として厳しい指摘をされています。どのように受け止めますか。伺います。本市として水泳指導の指針を持つべきです。伺います。

答弁③
水泳の指導についての御質問でございますが、
水泳の指導につきましては、学習指導要領の趣旨を踏 まえ実施することが必要だと考えており、文部科学省が 発行しております。学習指導要領の解説や、川崎市教育委員会市立小学校体育研究会が発行しております。「小学校体育指導の手引き」などを活用しながら、指導の充実に努めているところでございます。

質問④ 
手引きを活用しているとのことですが、手引きは手助けをするというもので本市としてつまり、本市は、水泳指導の指針はないということです。学習指導要領を趣旨を踏まえて指導するのは教職員です。学校教育における水泳指導は、海や川での水難事故から命を守る教育であり、基礎学力の一つです。だからこそ全学校にプールが設置され、将来にわたって子どもの教育権を保障していると考えます。」
次に、現状と課題の二つ目に「教職員等の負担軽減の必要性」とあります。内容は「プールを維持するための清掃等の他、児童制度の安全を確保しながら授業を行わなければならないなどプール維持管理・運営は教職員等にとって大きな負担となっている」とのことです。 しかし、12月議会のわが党の質問に対して、清掃は委託しているとの答弁でしたので、そうであれば負担は軽減されていることになります。伺います。私たちは、民間プールを活用することで、教職員に新たな負担を押し付ける問題を指摘しました。プールの維持管理運営等に、人を配置すれば、教職員の負担は解消でき、民間プールを活用する必要もなくなります。伺います。

答弁④
学校プールについての御質問でございますが、
答弁 清掃につきましては、一部を委託しているところでございますが、これまでプールの効率的運用を進めてきた 学校現場からは、好意的に受け止められているものと認識しております。

質問⑤
清掃については、一部を委託しているとの答弁でしたが、であれば、教職員に負担がかからないように一部ではなく全て委託にすればいいのではないですか。また、学校現場から好意的に受けて止められているという答弁でしたが、その背景には、教職員の働き方にある多忙化、過酷な労働実態があるのではないですか。その解決こそ求められます。
次に、12月議会の代表質問で、「災害時の避難所の水の利用」についても問題にしました。学校は災害時の避難所です。地震で水道が断水した時、学校プールの水はトイレに使ったり、ろ過機等で応急給水に使ったりできます。避難所ではお風呂等に入れず不衛生となります。プールがあれば災害時に備えて、シャワー室も温水シャワーにしておくこともできます。プールは、消防法の規定で、指定水利になっています。清掃時以外は、水をはって管理しなければなりません。同時多発的に起きた火災の消火活動にも役だちます。地域の安全安心にとって重要と考えますが、伺います。

答弁⑤
消防水利についての御質問でございますが、
学校プールの運用を見直す際は、消防局と調整し、防 火水槽等の代替施設の設置も選択肢のーつとして検討を進めてまいります。

質問⑥
 防火水槽等の代替え施設も選択肢の一つとして検討との答弁でしたが、トイレの水の使用やお風呂替わりに活用するなど、具体的に災害時に避難所としての機能については答弁はありませんでした。大規模な災害が起きた時、その防火水槽等の代替え施設で、避難者の対応が充分といえるのか検証が必要であり、町内会は避難所運営会議など地域の方々と、プールの災害時の水の活用について、話し合いが必要です。

大戸小プール

次に直近の課題となっているプールが、新川崎新校、大戸小学校です。新川崎新校は新築段階からプールを作らない。大戸小学校は、今まであったプールを解体し無くすとしたら、もう後戻りできません。学校プールの在り方は、子どもの権利条例をもつ川崎市として「子どもにとって最もよい事」を第一に考えるべきです。 
子どもと教育にかかわる大事な問題として、教育委員会は、学校プールの在り方をどのようにしたら良いかなど、こどもや保護者、教師、地域等意見を聞いて行うべきです。大戸小住民へ充分な検討もないままで拙速な結論は将来に禍根を残します。見解を伺います。学校については、意見を聞く機会を設けることを求めていましたが、いつ頃設定されるのか伺います。
 学校プールの効率的な運用・整備の推進の方針は見直しし、新川崎新校と大戸小学校に学校プールを整備すべきと考えます。見解を伺います。

答弁⑥
学校プールについての御質問でございますが、
大戸小学校のプールにつきましては、民間プール等の活用の適否のほか、保護者等への説明のあり方を含め、学校と協議を進めているところでございます。本方針に従い、水泳授業において民間プール等の活用をすることにより、学校プールを取り巻く諸課題に対応 する,ことができるものと考えております。

意見要望
答弁は、新川崎新校も大戸小学校も本方針に従い、民間プール等の活用を進めていくというものです。運営費や維持管理費が負担といわれますが民間プールも同じです。民間のプールで、採算がとれなくなれば閉鎖することは容易に考えられます。その時に学校プールが無ければ、将来に禍根を残します。慎重であるべきです。
教育的な水泳指導の在り方、移動による職員の新たな負担、災害時の避難所の水の活用など、何よりも子どもを主体にしたプールの在り方をもっと議論する必要があるのではないでしょうか。
本市と同様に学校プールを廃止し、民間プール等の活用を一方的にすすめる葛飾区では、見直しを求め住民3団体による請願が出されました。計画には問題も多く、「充分な議論と検討が必要」としています。本市も同じです。
答弁では、保護者等のへの説明の在り方を含めとしていますが、課題を明確にして、主体となる子どもを中心に学校や保護者、町内会等地域を含めたで協議会をつくるべきです。そして、プールの在り方を議論すべきことを強く要望し、私の質問を終わります。