おおば裕子
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市民委員会―安保法案の策定中止や慎重審議を行うよう国への意見書提出を求める陳情2件が審査。賛成(共産)少数で不採択!(6月26日)

IMG_3919 国会審議がまさに行われている安保法制案=戦争法案について、法案の策定の中止、また、慎重審議を行うよう国に意見書に提出を求める意見書の陳情2件が市民委員会で審議されました。

佐野委員(共産)から、「理事者のみなさんは、憲法を遵守しますという、宣誓書にサインしたと思いますが、例えば憲法に違反する法律があって、その法律に従うことは憲法に違反するということになったらどうしますか?公務員としての判断が問われると思いますが、いかがですか?」と、質問。(日本のすべての公務員は、新採用で入庁した時に、「憲法を尊重し、かつ擁護することを固く誓う」とする宣誓書に署名をします)。担当者は、答えに窮するように「個別の法案について言及する立場にはない」としたうえで「市職員は憲法遵守を宣誓していて、憲法にのっとって行政を全うしている」と態度表明するにとどめました。

佐野委員は、「多くの憲法学者や歴代の内閣法制局長官が違憲と言っており、この法案の内容はまさに戦争法案です。そもそも地方自治体にとって、今度の法案は、他人事では済まされない多大な影響を及ぼす危険を持っている」とし、「自衛隊法と武力攻撃事態法の改正は、存立危機事態において、自衛隊による武力の行使を規定するが、その中でわが国と密接な関係にある他国への攻撃を排除するための武力の行使、つまり集団的自衛権の行使に対しても、地方公共団体や指定公共機関も行わせるという重大な内容が含まれている」「そのために平時から対処行動に対する協力が含まれており、有事の際の協力に限定されていないものです。すでに福岡県では、県下の私立幼稚園に対して有事の際の避難場所として活用できるかどうか意向調査が行われている(6月23日赤旗)」と、意見を述べました。

他会派からは、特に議論をするという意思を示さず、意見書の取り扱い、態度表明を述べることとなり、自民党は、「立法機関が集中審議、行っている観点から採択には同意できない」、公明党も、自民党と同じ意見。民主みらいは、「国の方の民主党は、今国会での成立は反対をしているが、川崎の民主みらいは、別の意見を持っている」との趣旨の発言があり、「意見書はあげられない」と、発言。

共産党は、私大庭が「私たちは、2つの陳情に対して、意見書を提出をお願いしたという立場を明らかにし、以下態度表明を行いました。

「陳情文に書かれているように、武力行使に日本が大きく踏み出すのではないかと地域住民の間に危惧が広がっています。住民の命と暮らし、安全に責任を負う自治体としての責務を果たしてほしいという内容です。陳情者の方がお持ちいただいた資料には、全国各地で実施した『自衛隊戦争支援拡大』に賛否を問うシール投票では、川崎市4か所(4回)登戸駅と新百合ヶ丘駅実施したものがあったが、反対が80%から90%を超えていました。それだけ住民は不安を抱いているということです。『安全保障は国政の問題だから』ということではなく、戦争になれば地方自治体には大きな制約がかかります。NHKの調査によれば6月24日までに国会へ意見書が全国で246地方議会から提出されていますが、賛成が3、反対が181、慎重審議53です。(陳情者資料)

地域を回ると、この法案に対する考えを聞かれることが多くあります。自衛官を父に持つ小学生が、『お父さんがとっても心配』だという声があることを聞いています。

自治体として議会に意見書をあげるということは、とても意味のあることだと思います、地方自治体の役割に期待しているということです。会派の中には、賛成、反対などそれぞれの立場があると思いますが、慎重審議をするというこの部分では、一致できると思いますので、ぜひ意見書の提出をお願いしたい」との主旨で発言しました。

無所属の委員は、「国防に関わる重要な案件を審議するのは危うい」と発言しました。

しかし、採択では、陳情2件についての、国への意見書提出は、私たち共産党二人が賛成しましたが、他会派は反対し、賛成少数で不採択となりました。

とても悔しいし残念です。しかし、これからさらに世論を盛り上げて押し返していきたいと思います。陳情者のみなさんからいただいた資料は参考にさせていただきました。ありがとうございました。がんばりましょう!

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(上の写真は、26日の夜国会前の学生のシールズの行動に参加したときのものです。下の写真は、24日の国会前の行動 参加者3万人)