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3月議会・予算審査特別委員会(2)高次脳機能障害について(3月9日)

(2)高次脳機能障害地域活動支援センターについて

FullSizeRender大庭 質問①

高次脳機能障害地域活動支援センターについて健康福祉局長に伺います。

高次脳機能障害は、交通事故などによる外傷や脳卒中などによる脳の損傷で記憶力など注意力、社会的行動などに障害が起き日常生活などに制約がある状態になる障がいです。誰にでもおこりうる障害であるのに、周囲には理解されにくい障害です。

昨年11月には東京で15回目となる日本脳外傷全国大会が開催をされ、支援拠点を恒久化発展させる必要があることから、「専門的・広域的な相談支援を担う支援センターの設置」をという大会アピールもありました。 川崎市では、専門的な相談窓口として北部リハビリテーションセンターとれいんぼう川崎があり、2012年7月からは高津区に地域活動支援センターが開設をされました。相談窓口の各件数と地域活動支援センターの利用状況と今後の課題について、伺います。

健康福祉局長 答弁①

高次脳機能障害に関する相談等についての御質闇でございますが、

はじめに、各相談機関における相談件数につきましては、北部りハビリテーションセンターでは、平成26年度152件、 27年度上半期61件、れいんぽう川崎では、平成26年度89件、 27年度上半期35件、地域活動支援センターでは、平成26年度66件、 27年度上半期46件どなっております。

次に、地域活動支援センターへの通可沃11用者数は、平成24年度17人、 25年度22人、 26年度17人、乞7年度上半期19人となっております。課題といたしましては、医療機関や居宅介護支援事業所等から、退院後の基本的な日常生活能力の向上に関する相談が多くなっておりまして、個々の状況に合わせた生活訓練等の必要性が求められているところでございます。

大庭 質問②

高次脳機能障害に特化している高津区のこの地域活動支援センターでの相談が増えてきていることがわかりました。

相談機能や地域活動支援センターが北部に集中していることから、相談者や利用者も北部にお住まいの方が多くなります。2016年度から、中部リハビリテーションセンター、また、2020年度に南部リハビリテーションセンターが開 設予定となります。高次脳機能障害の相談機能についての位置付けと、南部リハビリテーションセンターは開設まで4年間あります。開設までの期間の対応と今後のとりくみについて、伺います。

健康福祉局長 答弁②

地域りハビリテーションセンターの相談機能にういての御質問でございますが、

本年4月に北部りハビリテーションセンターと同様の機能を持つ、中部リ<ビリテーションセンターを開設し、中原区、高津区、宮前区内の方の高次脳機能障害に関する専門相談を実施してまいります。

また、南音肘也域につきましても、障害者更生相談所と精神保健福祉センター分室機能をもつ南部地域支援室を設置し、南部りハビリテーションセンターが整備されるまでの対応として、れいんぼう川崎と連携を図りながら、

高次脳機能障害のある方へアウトリーチを主体とする支援を実施してまいります。

大庭 質問③

今のご答弁で、「南部リハビリテーションセンターが整備されるまで、南部地域支援室を設置し、れいんぼう川崎と連携して高次脳機能障害のある方へのアウトリーチを主体とする支援を実施する」とのことでした。しかし、日常生活をどう過ごすか、南部での支援強化が求められます。高津の地域活動支援センターは、南部の方が通うには遠く、狭あいであるため、なかなか行くことができません。

先ほど、課題として「基本的な日常生活能力が向上に関する相談が多くある」「個々の状況に合わせた生活訓練等の必要性が求められる」との答弁がありました。生活訓練など居場所としての機能を持つ施設が近くに必要です。地域活動支援センターについては、障がいの特殊性からこれまでも行政区ごとに整備を求めてきましたが、少なくともリハビリテーションが整備される南部、中部に必要と思います。見解を伺います。特に、南部リハビリテーションセンターは、これからの整備となることからセンター内に設置できるよう検討すべきですが、伺います。

健康福祉局長 答弁③

地域活動支援センターについての御質問でございます、現在、高津区にございます地域活動支援センターにおきましては、様々な専門職が、プログラム活動を通して、御本人の特性を評価した後ゞより身近な地域の活動の場へ移行していくことを目指して支援を行なっており、相談、訓練、居場所の3つの機能を持ち合わせた施設となつております。

今後におきましては、中部および南音吋也域りハビリテーションセンターでは、北部りハと同様に、施設内に設置される障害者センターでの相談機能と日中活動センターでの訓練機能を組み合わせて、相談及び訓練について身近な地域での支援を行ってまいります。

また、現在、高齢者施設や障害者施設に対し、高洲畄機育部章害についての研修を実施するなど、受入れの拡充に向け、取り組んでいるところでございます。

今後におきましても、取組をより一層進めるとともに、高次脳機能障害にっいての知識の普及啓発や理解の輪を広げるなど、高次脳機能障害を含め、障害のある方の居場所づくりに向けて、取り組んでまいりたいと存じます。

大庭 意見要望

3つのリハビリテーションでは、施設内に設置される障害者センターでの相談機能と日中活動センターでの訓練機能を組み合わせて、支援をするとのことです。高次脳機能障害は特殊性があることから、障碍者とひとくくりできないのがこの障害です。日中活動センターで、他の人といっしょに活動できないという方もいます。高次脳機能障害の息子さんをもつ親御さんは、「息子さんの居場所がない」と困っていました。住んでいる身近な地域に、高次脳機能障害に特化した施設が必要です。ぜひ、南部と中部に高次脳機能障害者の生活訓練、居場所となる地域活動支援センターの整備をすすめるよう要望させていただきます。