12月議会・一般質問(3)今井中学校区老人いこいの家の整備について(12月19日)
今井長学校区の老人いこいの家について、健康福祉局長に伺います。
2016年度(平成28年)川崎市高齢者実態調査報告書では、「さまざまな活動をするのに、市からどのような援助を希望しますか」との設問に対して、「身近なところで、活動できる場所の確保」が24%と一番多く、3年前より2ポイント増えました。
中原区内には老人いこいの家は7か所ありますが、2016年度の利用者数は10万3782名と5年前と比べて3549名増えました。
いこいの家が整備されていない今井中学校区域から、となりの区域の神地いこいの家まで行っているという方は、「利用者が増えて、思うような使い方ができない」といいます。ここも5年前より1323名増えました。高齢者実態調査報告書を踏まえ、このような状況をどのように受け止めますか。見解を伺います。
健康福祉局長 答弁①
老人いこいの家の利用についての御質問でございますが、
「平成28年度川崎市高齢者実態調査」の結果におきまして、約4人に1人の高齢者の方が、「身近なところで活動できる場所の確保」を希望しております。
現在、全市を挙げて地域包括ケアシステムの構築に取り組む中、「地域づくり」の観点から、地域資源の開拓や場づくりなどの取組を進めているところでございます。
今後におきましては、各区において、いこいの家やいきいきセンター、特別養護老人ホームに併設の地域交流スペースや、町内会館、集会所、空き家、空き店舗等の
地域資源の情報を地区カルテに集約し、効果的な活用方法の検討を進め、身近な地域におけるいきがい・健康づくり、介護予防の拠点の確保に努めてまいりたいと存じ
ます。
大庭 質問②
様々な施設を紹介していただきましたが、老人いこいの家が、身近な地域で生きがい・健康づくりにかかせない施設であるということは言うまでもありありません。
今井中学校区の老人いこいの家の整備については、質問の度に用地確保に取り組んでいると答えられますが、動きが見えてきません。要望は10年以上にわたります。用地確保にむけて、取り組み・経過を具体的に伺います。
他の老人いこいの家整備の取得方法については、民有地を賃借して整備を行なったり、土地開発公社が先行取得した土地を健康福祉局が買い戻して整備するなどしてきました。市内にある敷地面積が一番小さないこいの家が、299㎡ですから、整備できないことはないと思います。保育園や子ども文化センターなどと合築しているところも多くあります。整備が進まない主たる理由は何ですか、伺います。
健康福祉局長 答弁②
老人いこいの家についての御質問でございますが、
未整備地区である中原区今井中学校区につきましては、小杉駅周辺における公共施設等の再編整備の動向を踏まえつつ、関係局区からの公共用地活用に関する情報提供等を活用しながら、整備の推進に向けて取り組んでまいりました。
この間、再開発に伴う公共用地の活用や、民有地の取得及び士地、建物の借り上げ方式による整備の可能性も視野に入れ、検討してきたところでございますが、現在のところ適当な整備地の確保に至っておりません。
大庭 質問③
市長に伺います。
2013年 12月の議会で、市長に対して見解を求め、市長 は「未整備地区の中でも、重点課題と受け止めている」との答弁もなされました。
10年前に整備を求めてきた高齢者の中には、今では外出することができない方もいらっしゃいます。
市長がはじめて当選をされた後の答弁だっただけに、高齢者のみなさんは非常に期待もしました。みなさんの願いはいつ実現されるのでしょうか。伺います。
市長 答弁③
老人いこいの家の整備についての御質問でございますが、
老人いこいの家につきましては、これまで、高齢者の心身の健康増進を図ることを目的とし、高齢者のいきがい・健康づくり、介護予防の拠点としての役割を担っております。
さらに、平成27年度から、老人いこいの家及びこども文化センターにおいて、多世代交流連携モデル事業を開始したところでございまして、今後におきましては、老人いこいの家と、こども文化センターが地域のコミュニティ拠点として、多世代交流がより一層図られるよう、必要な機能や効果的な運営手法の構築に向けた検討を進めてまいります。
また、今井中学校区におけるいこいの家の整備につきましては、引き続き、小杉駅周辺の開発動向等を踏まえながら、様々な整備手法について検討してまいりたいと
存じます。
大庭 意見要望
小杉駅周辺の開発動向等を踏まえながら、様々な整備手法について検討するとの答弁でしたが、つまり再開発が最優先ということではないでしょうか。これでは、地域の高齢者のみなさんは納得できません。
地域の高齢者のみなさんは、総合自治会館の跡地に期待をよせています。跡地の活用については、方向性が出される時期になってきています。「他世代交流が図られる」「必要な機能や効果的な運営手法の構築に向けた検討を進める」との答弁があるように、不足している保育園と合築して整備するなど、総合自治会館跡地を一つの選択肢として検討していただくように強く要望しておきます。