2020年川崎市議会第4回定例会一般質問【詳報・その4】
おおば裕子市議が行った一般質問のうち、「(4)女性の雇用対策について」の質問と答弁は次の通りです。
(4)女性の雇用対策について、経済労働局長に伺います。
大庭 質問
コロナ禍のもとで、働く女性の苦しい現状が浮き彫りになっています。コロナ対策の最前線で働く医療・福祉従事者の7割以上は女性です。防護具も体制も不十分なまま感染の危険にさらされながら低賃金・過重の職場で医療・介護を支え、レジ係・清掃員・配達・電話対応の労働者や公務労働者も、感染不安の中ライフラインを支えています。かわさきの男女共同参画2020では、女性は20代後半から非正規雇用率の上昇が続き、40代後半で雇用者の約6割に達します。
緊急事態宣言後、朝、私も南武線に利用しますが、左右にある長椅子にはすべて女性がすわっていた日もあって女性専用車かと思うほどでした。日常的には 圧倒的に多かった男性は、自粛期間に入るとテレワークで働く人が増えたのでしょうか、女性が目立っていました。私たちが取り組む市民アンケートでも、「まわりでたくさんの方が派遣切りにあい、とっても心配。コロナの心配より生活できるかのほうが不安」「仕事にこなくていいと言われた」などたくさんの声も寄せられています。
総務省が5月末に公表した4月の労働力調査では、非正規雇用労働者は前年同月比97万人減少し、そのうち女性は71万人と過去最大の下げ幅です。感染拡大にともなう政府の緊急事態宣言や続く自治体の休業要請をきっかけに「雇用の調整弁」になったことが浮きぼりになっています。国連の声明は「コロナ危機の経済的影響が弱い立場にある女性に重くのしかかっている」と発表しています。
今後も、雇止めや内定取り消し、失業など増えていくことが予測されます。
コロナ禍のもと、市内の非正規雇用で働く女性たちの現状をリアルに把握するため実態調査をおこない施策につなげるべきです。
3密に留意し街頭での労働相談を緊急に実施して、その際、女性相談員を増やして、大きく表示などして女性の労働相談窓口としての環境をつくるべきです。 また、キャリアサポートかわさきで実施する女性の相談窓口の体制の拡充し、各区役所でも窓口を開設し、ワンストップでの対応が必要と考えます。伺います。
経済労働局長 答弁
女性の就業相談等についての御質問でございますが、
街頭労働相談につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から一時開催を見合わせておりましたが、今後、感染状況を注視し、適切な時期での再開に向け、関係機関と連携し、検討を進めております。
また、これまでも女性への相談を希望する方には女性相談員が対応しておりましたが、今後とも、相談される方の事情に配慮した街頭労働相談を実施してまいります。
次に、女性のための就業相談体制等についてでございますが、「キャリアサポートかわさき」においては、女性のキャリアカウンセラーを2名配置するとともに、川崎区、麻生区での出張相談を実施するほか、毎週火曜日の「女性のための就職相談」に際しましては、託児機能を設けるなど、利便性に配慮しながら、丁寧な就業支援に取り組んでいるところでございます。
今後につきましても、相談件数の推移等を注視しながら、求職者に対し、キャリアカウンセラー、求人開拓員による相談、就職、定着までを一体的に取り組むとともに、本市の関連事業やハローワークとも連携し、求職者に寄り添ったきめ細やかな就業支援に努めてまいります。
大庭 意見・要望
女性の雇用問題についての相談支援は、人権・男女共同参画室を所管する市民文化局とも連携して、実態を把握して具体的な施策に反映することを要望しておきます。