2022年川崎市議会第2回定例会(3月議会)詳報・その1
川崎市議会 第2回定例会(3月議会)/3月9日の予算審査特別委員会で、おおば裕子議員が行った〈今井地域の老人いこいの家の整備について/通学路の安全対策について〉の質問は、次の通りです。
今井地域の老人いこいの家の整備について、健康福祉局長に伺います。
質問①
10数年来、今井地域の高齢者にとって悲願となっている「老人いこいの家」の整備ですが、候補地として総合自治会館跡地に要望してきました。しかし、その願いは旧消防所跡地を含め、この場所でも整備するにはいたりませんでした。高齢者のみなさんは、この自治会館跡地の事業の概要が示された後も、粘り強く「高齢者を主体にした、無料で利用できるスペースを確保してほしい」と、関係局と懇談を重ねてきたところです。新年度にいかされたのか、伺います。
答弁①
総合自治会館跡地の活用についての御質問でございますが、
いこいの家については、「いこいの家・老人福祉センター活性化計画(1RAP)」に基づき、令和2年度から生涯学習プラザにおいてシニア向け無料開放デーを開始するとともに、総合自治会館跡地につきましても、地域住民の方々の御意見を伺いながら、高齢者を含む地域の方々が集える居場所づくりのための取組について、検討して きたところでございます。 こうしたことを踏まえ、当該跡地に新たに建設される 施設の活用に必要な経費を来年度の予算案に計上したところでございますので、引き続き、事業者や関係局と協議 しながら、取組を進めてまいりたいと存じます。
意見・要望
必要な経費を来年度の予算案に計上したとの答弁でしたが、事業者と関係局と協議しながら取り組むとのことなので注視していきます。しかし、高齢者のみなさんが希望するのは、老人いこいの家ですので、引き続き候補地を確保するようお願いします。
2020年度10月から生涯学習プラザ内のシニア世代向けに活動室と会議室を平日昼間2日間、無料開放を実施していますが、今井地域内にあるこの生涯学習プラザの敷地内を複合化して整備することも可能と考えます。当然、所管する教育委員会との連携が必要です。利用状況や地域の意見をよく聞きとりながら、候補地の1つとして検討することを要望しておきます。
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通学路の安全対策について、伺います。
質問①
21年6月に千葉県八街市で起こった交通事故を受けて通学路の緊急点検が実施されました。文部科学省等の調査で12月末時点での対策必要箇所つまり「危険な通学路」の数が新たに今月4日に発表され、全国約7万6,404カ所にのぼりました。このうち、本市は134か所に及びました。
そこで、児童生徒の交通事故が起きた過去3年間の件数と事故の特徴を伺います。このうち点検対象となった通学路のうち「対策必要な危険箇所」で事故はあったのか、伺います。
答弁①
児童生徒の交通事故についての御質問でございますが、
過去3年間の事故発生件数につきましては、令和元年 は78件、令和2年は66件、令和3年は80件でございまして、特徴といたしましては、登下校中の事故が減少している一方、放課後や休日の自転車による事故等が 増加している傾向がございます。
また、過去3年間の事故発生件数のうち、この度の合同点検の対策必要箇所で、登下校中に事故が発生したものは13件でございます。
質問②
2021年(R3)の事故件数は80件と増加し、そのうち身守りの方などがいない放課後や土日、休業期間などの事故が50件と多くなっています。対策必要な箇所「危険な通学路」では、登下校中に13件、交差点や横断歩道での事故が多く、大事にいたらなかったのは幸いです。
今回の国の緊急点検とは別に本市が毎年取り組む通学路の改善要望箇所では、2021年度251カ所で、そのうち対策済みは98か所です。半数以上が改善はこれからです。要望があった箇所についてもソフト面ハード面から改善を確実にすすめることが必要です。
そこでハード面についてです。緊急点検134か所のうち道路管理者によれば改善対象は27か所とのことです。2021年度末(R3)までに6か所改善、2022年度(R4)は11か所で2700万円余を計上し、路側帯のカラー化などを予定しています。残る10か所は、2023年以降になるとのことですが、小学校ごとの箇所数を伺います。そのうち、中原区の対策内容について、伺います。早急に改善が必要ですが、建設緑政局長に見解を伺います。
答弁②
通学路の安全対策についての御質問でございますが、
道路管理者による対策において、令和5年度(23年度)以降に完了を予定している10か所につきましては、西丸子小学 校、宮内小学校、高津小学校、東高津小学校、南野川小学校の5校で各1か所、東柿生小学校で5か所ございます。中原区につきましては2校が対象であり、都市計画道路丸子中山茅ケ崎線と宮内新横浜線の整備に伴い歩道整備を実施いたします。都市計画道路の整備には用地取得を伴うなど時間を要することから、暫定的な安全施設の設置のほか、関係局などによるソフト対策など通学路の高い対策を実施し、 通学路における安全を確保してまいりたいと考えております。
意見要望
答弁にもあるように23年度以降の計画の10か所は、用地取得を伴う大きな事業がほとんどです。事業まちにせず暫定的な安全対策をはかることを求めておきます。
宮内小学校通学路ですが、西下橋交差点の改善の計画になります。同じ409号線宮内交差点は含まれていません。以前から危険との要望がある箇所となっているので対応を合わせて要望しておきます。
新城小学校西側に仮設スムース横断歩道の実証実験が1月31日から2月6日まで行われました。車の速度を落とすために交差点の手前にハンプといって路面にこぶを整備したものですが、本市が設置したとのことです。国の示した新たな観点によれば「抜け道になっている道路や車の速度が上がりやすい箇所」に該当した箇所と思われますが、地域域交通安全員の保護者から、「突然設置され、一週間でなくなった。実証実験になるのか」との疑問の声がありました。本市は詳細を把握されていなかったので、国と県とよく連携して、保護者や地域安全員の方などに、検証結果について丁寧に説明をして、今後の市内でも対策として生かしていくよう要望をしておきます。