議会活動報告

2022年 第4回川崎市議会定例会(9月議会)詳報・その1

2022年10月18日

第4回川崎市議会定例会(9月議会)/9月22日の決算審査特別委員会・文教分科会(市民文化局・こども未来局)で、おおば裕子議員が行った質問は、次の通りです。

(1)男女共同参画推進事業について伺います。


大庭 質問①
2021年度の男女共同参画推進事業費の支出額は914万円余で、そのうち、DV予防啓発プログラム実施委託料として29万円が支出されています。
本市は、2020年度から2024年度までの「第3期川崎市DV防止・被害者支援計画」に基づく施策を実施していますが、「DVに関する相談件数」は、2019年度が4,692件、2020年度が5,833件、2021年度は6,686件と増加傾向です。その要因と被害の主な内容について伺います。

大庭 質問②
基本計画の4つ目標の一つに「DVを許さない社会づくりの推進」があります。施策には、男性の意識の啓発推進、暴力を許さない教育の推進、デートDV防止の対策強化などが挙げられていますが、具体的な施策の取り組みについて、伺います。

人権男女共同参画室担当課長 答弁②
「DVを許さない社会づくりの推進」についての御質問でございますが、
「男性の意識の啓発推進」といたしましては、男女共同参画センターの男性相談員による男性のための電話相談事業を通じて、相談者が、問題解決に向かう行動がとれるよう、適切な助言や情報提供をすることにより、男女共同参画の視点に立った意識啓発に努めているところでございます。
「暴力を許さない教育の推進」では、学校教育の各段階において、暴力防止に向けた人権教育の推進を図るとともに、教職員等への情報提供や理解促進に向けた取組 を行っております。
「デートDV防止対策の強化」では、関係機関と連携し、市内の中学生、高校生、大学生、専門学校生を対象にデートDⅤ予防啓発ワークショップを実施していると ころでございます。

大庭 質問③
デートDVについてです。
基本計画では、交際相手からの暴力相談件数についての調査もされています。デートDV相談件数は、2018年度までは、交際相手からの暴力相談件数についても増加傾向にありましたが、2018年の50件を境に、2021年は27件と減少しています。新型コロナ禍の影響など、統計では見えてこない課題が考えられます。この基本計画におけるデートDV予防啓発プログラムの導入経過と取り組みの効果について、伺います。

人権男女共同参画室担当課長 答弁③
「デートDV予防啓発プログラム」についての御質問 でございますが、
「川崎市DV被害者支援基本計画」において、DVへの理解を深めるための教育や普及啓発」を基本目標として位置付け、計画期間中 である平成24年度からは大学生や専門学校生を対象に、 平成25年度からは高校生を対象に、さらに令和2年度 からは、より若い世代である中学生も対象に広げ、ワー クショップ形式の「デートDV予防啓発プログラム」による取組を進めているところでございます。
ワークショップでは、参加者同士の話し合いの場もあるなど、より理解を深めることができるため、参加者アンケートでは「自分らしく生きる自信を得ることができ た。」、「被害者にも加害者にもなり得ることが分かり、参加して心が楽になった。」などの声が寄せられており、被害や加害への気付きを通して、将来的なDV被害や加害 の防止に向けた啓発になっているものと考えております。

大庭 質問④
 川崎市助産師会からは、生涯にわたる男女の健康に関する包括的な健康教育(性教育)の推進を図ることをも要望しています。「会」の妊娠出産SOS相談では、年間、電話やメールでの相談が140件ほどあり、妊娠したかもしれないという不安、LGBT、性虐待、身体のことなど10代から20代の相談を受けているとのことです。子どもたちの日常でより身近に身体のこと、性の話・避妊・妊娠等について学ぶ場所や話し合う事ができる人の存在が必要と考えます。切れ目なく、教育機関でのワークショップをはじめとした取り組みを強化すべきと思いますが、伺います。

人権男女共同参画室担当課長 答弁④
「デートDV防止に向けたワークショップ」についての御質問でございますが、 ワークショップでは、身体的暴力のほか、経済的、精神的、性的暴力などについても暴力であることや、自分 自身を大切にする必要性や暴力を受けてもいい人は一人としていないことを伝えております。さらに、デートDVは異性間カップルだけでなく、同性同士のカップルでもあり得ること、相談一覧を配布して被害にあった場合は相談してもよいことなどを伝えるとともに、ワークショップ終了後は相談員が個室に残り、相談を受けているところでございます。
今後は、「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ」の視点も踏まえつつ、随時、ワークショップの内容の充実に取り組むよう努めてまいりたいと存じます。

意見要望です。
 DV予防啓発プログラム支出額はわずか29万円です。大学や高校、中学校など教育委員会との連携が必要です。被害の深刻さを身近に受けている助産師会から、健康教育(性教育)の推進の要望がだされている背景に、隠れている被害が多くあると考えられているからです。関係局と連携し、デートDVについては実態調査を行い、10代など限定して相談しやすい窓口の設置など、被害を未然に防ぐ取り組みを強化することを要望し、質問を終わります。

(2)こども支援事業の児童虐待対策について伺います。

大庭 質問①
こども支援事業の2021年度の児童虐待対策推進費は、2,031万円余の支出となっています。
(厚生労働省の調査では、2021年度全国の児童相談所が相談を受けて対応した件数が最多の20万7,659件に上り、31年連続増とのことです)。「川崎市こどもを虐待から守る条例」第21条に基づく年次報告書によれば、児童虐待の相談・通告の受付件数は5,832件、対前年度比4.9%増。虐待種別件数は、心理的虐待が最多で311件(51.6%)、(ネグレクトが1,719件(29.4%)、身体的虐待166件(18.3%)と続き、「事案としても最も深刻で支援が必要な性的虐待」は前年より4件少ない36件(0.6%)です)。
児童虐待が増加傾向にあり年齢別件数では、0歳~3歳未満が前年より171件増の2,035件(34.9%)を占めていることについての見解について伺います。

児童家庭支援虐待対策室担当課長 答弁①
児童虐待についての御質問でございますが、
児童虐待相談・通告の年齢別件数につきましては、0歳から3歳未満の割合が多くなっており、区役所地域みまもり支援センターにおいて、妊婦への支援、新生児訪問、乳幼児健康診査などの母子保健事業の取組を進める中で、児童虐待の早期発見・早期対応に努めてきたことが結果として表れているのではないかと考えております。

大庭 質問②
 専門職の配置についてです。私たちは児童相談所と区役所地域見守り支援センターに専門職種の増員と体制強化を図ることと合わせて両機関の連携強化の充実を求めてきました。2021年度の専門職種の各配置先、雇用形態について伺います。

児童家庭支援虐待対策室担当課長 答弁②
専門職の配置についての御質問でございますが、
児童虐待対策の推進に当たりましては、児童相談所及び区役所における支援体制の整備と相互の連携強化が重要であると考えているところでございます。
昨年度、児童相談所におきましては、児童福祉司や児童心理司のほか、医師や弁護士、警察からの派遣職員等を配置するとともに、児童福祉司等の業務を補助するため、会計年度任用職員として児童相談所相談員等を配置したところでございます。
また、区役所地域みまもり支援センター地域支援課におきましては、保健師や社会福祉職、心理職等を配置するとともに、再任用短時間勤務職員としてこども教育相談員を配置し、各専門職が連携しながら相談支援を行っているところでございます。

大庭 質問③
児童福祉司の配置状況についてです。本市は、2022年度までの児童福祉司の配置目標86名としてきました。今年度で達成されるのか、またその結果、一人当たりの担当ケース数はどうなるのか、伺います。
児童福祉司の一人あたりの相談担当ケース数の国基準は40件です。児童虐待件数が増加する中で、今後の増員計画の見通しについて、伺います。

児童家庭支援虐待対策室担当課長 答弁③
児童福祉司の配置についての御質問でございますが、
児童福祉司につきましては、平成30年12月に策定された国の「児童虐待防止対策体制総合強化プラン」を受けて、本市におきましても計画的に配置を進めてきたところでございまして、本年4月時点で、当初目標の配置は達成したところでございます。 なお、今年度4月から9月の児童福祉司一人あたりの担当ケース数の各月1日時点での平均は、43件でございます。
しかしながら、この間の児童虐待の相談通告件数の増加により、国が示す基準に基づく配置数には至っておりませんので、今後につきましても、児童虐待の相談や通告に適切に対応していくため、人材確保及び人材育成に向けた取組を進めながら、国の配置基準を踏まえた人員配置に向け、関係局との調整を進めてまいりたいと考えています。

大庭 質問④
 助産師と保健師の配置についてです。
 本市の児童虐待年齢別件数では、全体の約35%を占めていることから乳幼児期の支援の強化が求められます。
(2017年、国は「子育て世代包括支援センター」の設置運営について通知をだしています。この「業務ガイドライン」の職員確保の中に「保健師・助産師等のこれまでの母子保健活動の経験を活かすことで、センター業務の効果的かつ効率的に展開できる」と示しています。子育て世代包括支援センターは、7区の地域見守り支援センターと2地区の健康福祉ステーションがその役割を担っていることから)、川崎市助産師会は、妊産婦への切れ目のない支援をより一層円滑に行うことができるとして、みまもり支援センター地域支援課(地区支援係)に1名以上の助産師職員の配置を要望しています。私たちも配置を求めてきましたが、各区に助産師と保健師を増やすべきではないです。伺います。

こども保健福祉課長 答弁④
助産師及び保健師の配置についての御質問でございますが、
本市におきましては、区役所地域みまもり支援センターに設置した子育て世代包括支援センターにおいて、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を提供する ため、助産師や保健師を含むさまざまな資格を持った多職種が協働し、相互補完を図りながら総合的に相談支援 を実施してきたところでございます。
さらに、本年4月には、区役所地域みまもり支援セン ターに子ども家庭総合支援拠点を設置し、子育て世代包括支援センターと一体的に支援を行う体制を整備したと ころでございます。
また、令和6年4月施行の改正児童福祉法において、市町村は子ども家庭総合支援拠点と子育て世代包括支援 センターの機能を有する「こども家庭センター」の設置 に努めることとされており、今後、国が人材の配置を含む設置運営に係るガイドラインを作成する予定とされておりますので、国の動きを注視しながら、関係部局と連携し、検討してまいりたいと考えております。

意見要望です。
 専門職の配置で、児童福祉司等の業務を補助するため児童相談所相談等に会計年度任用職員を配置したとのことです。相談業務は重責で、専門性継続性が求められます。会計年度任用ではなく正規雇用で体制を確保すること求めておきます。また、助産師・保健師の各区役所等の配置ですが、国待ちにせず、すみやかに配置の検討を要望しておきます。

(3)青少年事業費のわくわくプラザ事業について伺います

大庭 質問①
 わくわくプラザ事業費は、青少年事業費のこども文化センター・わくわくプラザ運営費の合計として35億4,832万円余と支出しています。

 わくわくプラザ事業は、来年2023年で20年を迎えます。国は全児童を対象としたわくわくプラザのような事業を学童保育と一体的に実施する場合であっても「『生活の場』としての機能を充分に担保することが重要」と考えを示しています。この視点で(子どもたちが安心して過ごせる人数、支援員の配置、施設基準など)検証が必要です。
 そこで、放課後児童支援員の配置についてです。
放課後児童クラブの運営指針は、支援員等が個々の子どもとの信頼関係を築くことができる規模をおおむね40名以下としています。この基準にてらして中原区19施設をみると、大規模化が進み2022年4月時点の登録者数120名超えるのは15施設。定期登録者に対しての支援員は、どこの施設も充足せず、160名を超える下沼部、宮内、小杉は2名増員の5名にしなければなりません。登録児童の一人ひとりの児童の「生活の場」を支えるという位置づけで支援員を配置し増員すべきではないですか。伺います。

青少年支援室担当課長 答弁①
わくわくプラザ事業についての御質問でございますが、
わくわくプラザ事業につきましては、児童1人当たりの面積や放課後児童支援員の配置などの基準を定めた「川崎市放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例」に基づき運営しておりまして、生活の場としての日々の児童の安全の確保に努めているところでございます。

大庭 質問②
第2期川崎市こども若者未来応援プランには、2022年から4年間まで行政区ごとに対象児童数の量の見込み数が示されています。中原区でみると2022年の見込み数は1,934名。しかし実際の登録者は2,603名で669名多く、2025年度の見込み数2,525名を超えています。支援員の増員はもちろんですが、『生活の場』として満たしていると言えるのか。また、2025年度の見込み数から考えて、学校施設内を活用できる見通しについて伺います。

青少年支援室担当課長 答弁②
わくわくプラザ事業についての御質問でございますが、
「子ども・若者の未来応援プラン」における放課後児童健全育成事業の量の見込みにつきましては、利用頻度に応じて計算しており、令和4年度の計画値1,934人に対して同年4月の実績値は1,735人で計画の範囲内となっております。
なお、利用児童が多く、プラザ室だけでは面積基準を満たすことができない場合は、学校及び教育委員会と調整のうえ、特別教室等の使用承認を受けることにより、全てのわくわくプラザにおいて面積基準を満たしておりまして、今後におきましても引き続き、必要な面積の確保に努めてまいります。

大庭 質問③
学校施設内の特別活動室など代用して施設基準を満たしているとしていますが、人数が増えれば今後も活用難しく、生活の場として適切なのか危惧されます。
そこで、地域の中で、子どもたちの放課後をささえて活動してきた自主学童保育や民間の学童保育と連携を図り、子どもたちが安心して過ごせる「生活の場」として支援をすることが求められます。運営する保護者は「一番大切なのは子どものためを考えられること」と言います。安定して運営するのに利用料が高額で苦労しているとのことです。他の自治体で補助金をだしているところはあるのか、調査をすべきですが、伺います。

青少年支援室担当課長 答弁③
民間放課後児童クラブについての御質問でございますが、
他都市の調査につきましては、昨年度、政令指定都市を対象に、民間放課後児童健全育成事業への支援等について照会を行ったところでございます。
照会の結果、民間放課後児童クラブを子ども・子育て支援事業計画における放課後児童健全育成事業の量の見込みに位置づけ、子ども・子育て支援交付金の対象としていると回答したのは、15市でございました。
また、同計画の量の見込みに位置づけず、運営費の補助金の交付を行っていると回答したのは2市、また、研修の受講案内など、補助金以外の支援を行っていると回答したのは、8市でございました。

意見要望です。

政令市ほとんどが補助金を出していることがわかりました。川崎市も同様に自主学童保育に補助金を出していくことを強く要望しておきます。

大庭 質問④
最後に局長に伺います。
(わくわくプラザ事業についてです。利用者の実績値で量の見込み数で出しているから、基準にそくしているとの答弁でした)。わくわくプラザに登録している児童が、わくわくに、たとえ来れていないとしても、保護者が就労している児童にとっては大事な居場所「生活の場」です。支援員と信頼関係築きながら安心して過ごす場になるよう、見込み数ではなく登録数に合わせ、支援員を増やすべきです。局長に伺います。

青少年支援室担当課長 答弁④
わくわくプラザ事業についての御質問でございますが、
わくわくプラザ事業につきましては、基準条例に基づき、支援員の配置等を行っているところでございます。
今後におきましても、支援員の人材育成を図りながら、全ての小学生を対象に、放課後等に児童が安全・安心に過ごせる場づくりを進めてまいります。

意見要望です。
わくわくプラザ事業が、「生活の場」を必要としている子どもたちの居場所になること求めて、質問を終わります。

*質問原稿の( 細字 )内の文章は、時間の都合上削除した部分です。